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18~35歳【新会員募集】自分を磨きたい人、人のために何かしたい人、NPO活動にチャレンジしてみませんか?

自己に秘めた可能性を模索し、若者達でも何かできる、何でもできる!というチャレンジ精神を掲げて立ち上がった青年NPOです。都会の森と文化を活性化させることを目的に、環境保全のどんぐり活動や文化継承の稲作活動を通じて、国内外に広く日本を発信しています。

自然との触れ合いが減っている今、まずは稲を育てたりどんぐりを育成しながら、環境や日本文化について考え、今起きている問題や課題に気づきながら、若者でもチャレンジできる社会貢献活動を一緒に模索してみませんか?

ガイダンス日:令和5年5月14日(日)10:00~13:00 

応募フォームはこちら

5/13(土)20(日)に実施するガイダンスはシブヤ大学からお申込み下さい。

*初心者・未経験者大歓迎! 

*18~35歳までの青年層を対象にしたプログラムです。

*下部にはカレッジ修了生のレポートを掲載しています。体験談も参考にしてください!

 社会を構成する”人間”が起こしている問題の中でも、地球規模で環境問題は深刻さを増しています。 自然と人間の共生する社会を目指して、世界中が様々な方法で答えを探し続けています。

 私たちが活動フィールドにしている”代々木の杜”は、1920年に造営された人工林です。この杜は約100年前の全国延べ11万人の青年たちによって造られました。人が造ったにもかかわらず、人間が杜と向き合い1日1日を100年間ものあいだ丁寧に積み重ね、いまでは豊かな森の指標であるオオタカが暮らすようになりました。大都市の中心に、いきものが豊かさを証明する本物の森です。

 

 この杜のルールは造営からずっと変わりません。日の出・日の入りと共に開閉し、森に暮らす声無き多くの生き物を大切にし、一木一草持ち出さずに森を守ってきました。そして日本固有の自然信仰を大切にしながら祈りを捧げてきたのです。

 響はこの杜に学び、経験・学習・実践・発信をモットーに活動するNPOです。

 かつての代々木の杜づくりにみられる科学的な「創造」と若々しい「勤労」による杜づくりのいとなみ、そして神々が宿る杜を畏れ敬い、大切に守り、永久に育んでゆくという日本人の伝統的な自然観は、きっと、新たな時代の幕開けのキーワードとして重要な役割を果たすと考えています。 この杜を造営した明治時代の若者たち、暮らしや自然とのかかわり方を知ることは、自分たちの未来づくりのヒントになる事でしょう。

 きっと、この文章を読んでくれている若者のみなさんにとっては、わからない事ばかりだとおもいます。だからといって諦めてしまわず、まずは経験してみてほしいのです。いま、将来に不安を抱くばかりですが、行動を起こさないと何も変われません。100年前の青年たちは、不可能だと言われた杜を造り、そして今、世界が求めるモデルの森を創ることができました。そんなチャレンジ精神あふれる森で、皆さん自身もチャレンジすることから始めませんか!!! 

 現代の社会生活では、多くが1か月、3か月、といったショートタームで管理され、日常生活では様々なものが24時間いつでも手に入るようになりました。人間都合で何でもコントロールできる都市生活では得られない「自然を優先にした時間軸」を学んでいきましょう!

 

 学びの場は、響だけに許された代々木の杜立ち入り禁止のフィールドです。ここで作業をしていると、蛇・モグラ・蜂に遭遇したり、桜・彼岸花・紅葉したモミジなど季節の変化をリアルに感じます。デジタルな時代にアナログを!!! 1年を最小単位として時間によって育まれるものをまずは実際に見てください!

【向いている人】

・日本らしさに興味がある人

・自然欠乏症の人

・今の生活に刺激や学びを得たい人

・伝統文化に興味のある人

環境意識の高い人や、実践経験を求めている人ももちろん歓迎です。学校では教えてくれない学びになっているので、若い人にとってはどの層の人にも刺激的だと思います。

【学習の特徴】

  1. フィールドワーク:代々木の杜の自然の恵みで米とどんぐり「2つの種」を育てます。無農薬手作業100%代々木の杜の恵みで育てる米と、代々木の杜から採れたどんぐりを育て植林に提供します。
  2. 座学:明治神宮の神社や人工林「代々木の杜」にまつわる歴史や人物を学びます。永遠の杜をめざして造営された森、それを作った当時の人々の心に想いを巡らせます。
  3. ワークショップ:国際社会を意識し、代々木の杜を俯瞰して捉え、日本らしさを追求します。自然と人間の共生や持続可能性を世界が求めています。代々木の杜に学んだことを活かした社会貢献を考えます。

【活動日時】 予定は、生育や天候により作業内容が前後したり、内容そのものを変更する場合があります。 カレッジ生には適宜、お知らせします。

基礎課程
15/27(土)13:00~17:00顔合わせ・1年間のスケジュール確認・自己紹介・代掻き・境内立地の確認
26/3(土)13:00~17:00田植え+ペットボトル苗+映像
視聴:代々木の杜を知る~人工林の100年~
36/10(土)8:00~13:00苗の観察&差替え・田んぼ観察・代々木の杜観察会
講師:野鳥の会東京
46/25(日)第413:00~17:00田圃観察・発酵:堆肥作り・糠床&味噌作り 
メンター:響先輩達
57/9(日)第213:00~17:00田草取り+代々木公園と明治神宮の森の違いを学ぶ 
講師:東京農業大学森林総合科学科上原教授
67/23(日)第413:00~17:00現場実践と座学「農業の現状を知る」
講師:代々木の杜神饌田指導員 佐藤英明さん
77/30(日)13:00~17:00ツトムシ取り+ミュージアム~明治神宮と明治天皇を知る「明治天皇と乃木大将」展示
88/13(日)第213:00~17:00開花+グリーンコリドーを歩く①
内苑から外苑そして聖徳記念絵画館へ
98/27(日)第413:00~17:00映像視聴+国学とは何か+グリーンコリドーを歩く②
田圃から表参道そして國學院大學博物館へ
109/10(日)第210:00~13:00堆肥作り+害虫対策&台風対策
119/24(日)第413:00~17:00台風対策+明治神宮と代々木の杜100年を学ぶ 
講師:明治神宮国際神道文化研究所 今泉宜子さん
1210/8(日)第210:00~13:00ロープワークと稲架掛け・抜穂祭準備
1310/10(火)-13(金)頃8:00~14:00抜穂祭と渋谷区立千駄谷小学校稲刈体験+直会
1410/14(土)13:00~17:00稲刈り・稲架掛け・注連縄練習
1510/21(土)‐22(日)第48:00~18:00プレデビュー① アースガーデン秋@代々木公園 イベントブース出展
1610/28(土)13:00~17:00脱穀・精米+世界の宗教と日本固有の神道
講師:調整中
1711/3(祝)9:30~13:30明治神宮例祭   
1811/12(日)第210:00~17:00米奉納・どんぐり拾い
1911/23(祝)9:30~13:00明治神宮新嘗祭参列 
国民の祝日:勤労感謝の日に学ぶ
2011/26(日)第413:00~17:00落ち葉拾い・堆肥作り・至誠館レクチャー最終打合せ
2112/3(日)9:00~13:00プレデビュー②注連縄レクチャー+天地返し+堆肥作り@明治神宮至誠館青少年自然塾
2212/10(日)第213:00~17:00耕作の評価・ブース運営の打合せ・どんぐり冬支度    
231/7(土)10:00~15:00年頭参拝・ブース準備・新年会
241/20(土)-21(日)8:00~18:00プレデビュー③ アースガーデン冬@代々木公園 イベントブース出展
252/11(祝)13:00~16:00紀元祭・たんぼ整備
262/17(土)9:00~13:00祈年祭参列・直会
272/25(日)第410:30~16:00最終回・活動報告会・学び舎に感謝の参拝

【会費】9,000円(入会金1,000円、年会費8,000円)

保険料込み、ユニフォーム貸出、農具などの備品は含まれています。

自費:交通費・作業用長靴・軍手・飲み物・雨具や熱中症などの季節ごとの対策品ほか

*疑問はガイダンス内で質問してください。

【カレッジ修了生レポート①】

この一年、土づくりからしめ縄まで一連の米作り、また稲の活用までを学び、自分で体を動かして米を作ることは想像より何倍も大変だということが最も感じたことである。

8月に行った田んぼの草取りでは、予想していた時間や労力よりも3倍近くかかった。また夏に行ったため、労働の大変さが大きくなったと感じた。しかし米は1年かけて作り、刈り取る時期というものが決まっているため、時期をずらすことが難しい。このような目に見えない大変さが、一年を通して組まれたプログラムだからこそ分かったと思う。

そしてそれが重要な部分であると考える。このプログラムには、他の人や団体との行事も組まれており、子供たちなどと作業を行うこともあった。しかしその人たちは部分的に参加したり、米作りのクライマックス部分のみを経験する。もちろん部分的にも大変であるが、米作りは計画的に行われているということを、一年を通してではないと分かりにくい。そしてその作ったものの活用方法も知ることで、どんなことに活かすことができるのか学ぶことができる。また愛着や大変さから来る感謝も湧きにくいだろう。(中略)

日本の土地に適しており、保存も効く米。この米作りを守ることが日本の食糧確保の自立を保つと考える。また一年という期間をかけて作る米を作る体験をしたため、食べ物を作ることがどのくらい、どのように、どんな時に大変なのかが分かり感謝の気持ちがより生まれやすくなった。米作りは義務教育に取り入れても良いほど、食べ物への感謝と尊敬の気持ちを育むために良い活動ではないかと思う。この感謝の気持ちを育むことが、未来の自然資源を守るために重要で守っていきたいことだと考える。

【カレッジ修了生レポート②】

田んぼにおいての作業時のコミュニケーションは、日常生活で行われるものとは異なったものでした。それは一言で言えば、同じ作業を共にすることで一つの世界に入る感覚。もちろん作業の初めにリーダー的な人が大まかな作業目的は説明するのですが、実際に個々が何をやるかはまわりにいる経験者の人の動きを見て、それを見様見真似でやってみることになります。そうして時間が経つにつれて、全体の作業の流れが見えてきたり、作業のコツや自分なりにうまい体の使いこなしを覚えていく。細かく分担をしているわけでもないのにそれぞれが自分がなんとなくできそうなことをやり、手が空いたら、誰かの手伝いに行く。そこに会話はそんなにないのだけれど、文字通りみんなの息が合っていた状態であったと思います。こういったコミュニケーションの在り方は、全てを対話や交渉で解決しようとする言葉や思考が偏重された現代社会において一つの可能性を投げかけていると思います。

しかし、よくよく考えてみれば、このコミュニケーション方法はまだ言葉がよく話せない子ども時代に誰しもが経験していることです。子どもは、馴染みのない子と出会ったときは、まずお互いをよく観察して、徐々に距離を詰めていきます。そして、お互いの安全性を確認したら、相手の気になる部分にちょっかいを出してみたり、相手のことをマネてみる。マネされた側はそれについて反応して、やり方を教えてあげたり、何か物を貸してあげたりして、その2人独自のルールのごっこ遊びやゲームをしていく。

そこでは、大人の社会のようにお互いに名前や肩書きを名乗る必要はありません。これは動物である私たちに備わっている根本的なコミュニケーション手段なのではないでしょうか。恐らく、過去の原始的な社会であったり、村社会でのコミュニケーションも多くはこれの延長線上でしかなかったと思います。稲作の作業や祭りという同じ行為に身を投じることによって一体感を感じる喜び。こういったことができる場が新型コロナウィルスの蔓延によって散り散りになった我々にとって、ますます必要なのではないかと考えています。(中略)

今回の活動で自然と触れ合う機会が増えたことによって、単純に自分のこころとからだが喜んでいることを毎回感じました。

死んだ目をした人達ばかりの通勤電車の中を眺めても、多くの自殺者が出ている数字を見てみても、現代人、特に都市生活者が精神を病んでいるのは明らかです。社会の在り方が思考の力に頼りすぎたことによって、先が見えないことへの不安な人が溢れているこの社会には、自然環境と触れ合うことによって、身体から自分が自然の一部であるという感覚を取り戻すのは重要なことだと思います。

それはもちろん子どもの頃から経験をさせることが大切で、自然と触れ合うことの気持ちよさ、生き物を育てることの楽しさ、明治神宮のような多様な生き物達がいる世界の驚きを肌で感じる機会を増やすことが、何より未来への投資になると思います。

クーラーの効いた部屋の中で、いくら「多様性が大切である」とか「SDGs」などの実感の湧かない概念を言葉で説明しても、ほとんど意味がないことは今回のプログラムを通して身に染みて理解できました。日々の暗いニュースにこれからの社会に危惧を抱く面もありますが、一度自然環境に接することによって得た経験や感性さえ、身体に刻まれていれば、これから社会を作ってく人たちは新しいテクノロジーをより魅力的な社会を作るために使ってくれると思います。

そう言った点で、未来を見据えた「響」の活動はとても素晴らしいものであるなと改めて感じています。自身も含め現代人はすぐに成果や結果を求める生活に慣れきってしまっています。ですが、響や明治神宮で行われていることはそういう活動ではなく、もっと先を見据えたものでした。これらの活動によって起こる変化はすぐには見えないでしょうし、もし短期的な効率を求めて活動してもそれでできたものはすぐに崩れ去ってしまうことでしょう。

【カレッジ修了生レポート③】

今後について、まずは知ったことをさらに深め、それを日常の中で実践することからだと思う。現代社会は日本の伝統社会が培ってきた文化を忘却することによって失ったものが多いと感じる。食の軽視、家族を中心とした縁の弱体化。日本の現代社会が抱える問題、例えばガンや、自殺、虐待といった問題は、日本人が古来持っていた文化を失ったからこそ発生しているように感じる。そこにつけて、ナチュラルフードやスローライフなど欧米の最新のライフスタイルと謳って真似をしようとしているが、しかしそこに通底する要素は、元来日本にこそあり、日本の習俗を再興することによってこそ、その意図をよりよく実践できるものと感じることが多い。

自然な食文化であったり、人を大事にする礼節であったり、伝統的な技であったり、年中行事であったり、言葉遣いだったり、そうしたことを一つ一つ掘り起こして、それをまずは自分から実践していく。それを実践することは人生をよりよくすることにつながるだろうし、そうした充足は人を惹きつけるものになり得ると思う。人が魅力を感じれば、より実効的な形で得てきた知識・経験を伝達し、広めることができるようになると思う。そうした伝える活動を通じて、将来世代が幸福に暮らせる一助になれればと。

カレッジの活動を通じて、才気に溢れ、人柄の優れた方々と関わることができたことに改めて感謝したい。